原発関係でso far最も得心がいった本。実に良くできている本である。様々なキーワードが本書に修練していき、最後に原発像が時間と空間的な様相のなかで明らかになっていく。Abby roadを本にしたような収斂である。原発はアメリカである。終戦であり、原爆であり、白洲次郎であり、ホイットニーであり、正力松太郎であり、第五福竜丸であり、ゴジラであり、小島信夫であり、土光敏光であり、読売新聞であり、オッペンハイマーであり、人形峠であり、鉄腕アトムであり、万博であり、ニーチェであり、大衆である。ハンタイ派であり、サンセイ派である。シュンペーターであり、イノベーションであり、マスターベーションであり、レボリューションである。田中角栄であり、柏崎であり、福島である。清水幾太郎であり、大江健三郎であり、もんじゅであり、JOCである。ノイマンであり、ゲーム理論であり、中曽根康弘である。こうして私たちは原発大国を選んだのである。絶対読んだ方が良い。